「過去問って、いつから手をつければいいんだろう」
独学で資格勉強を進めていると、必ずぶつかる悩みではないでしょうか。
実は私も、まったく同じ場所で立ち止まっていました。テキストを完璧にしてからにしたいけれど、なかなか終わらない。早く始めるべきという声もあるけれど、解けなかったらショックを受けそうで怖い。そんな状態が何週間も続いていました。
私は昨年、社会人として働きながら独学で行政書士試験に合格しました。その経験から言えるのは、過去問の「開始時期」と「回し方」を間違えると、勉強時間の効率が大きく下がるということです。
この記事では、私が実際に試行錯誤して見つけた、過去問を始めるタイミング・順番・回し方を体験ベースでお伝えします。あなたが挑戦している資格でも応用できるはずです。
過去問は「テキスト完璧」を待たずに始めていい
結論からお伝えすると、過去問はテキストが完璧になるのを待ってから始めるのでは遅すぎます。
独学を始めたばかりの頃、私はテキストを完璧に理解してから過去問に進もうと考えていました。でも、これが最初の落とし穴でした。
勉強開始から2ヶ月ほど経った頃、ふと最初のページに戻ってみたら、自分でも驚くほど内容を忘れていたのです。「あれだけ時間をかけたのに」と落ち込みました。インプット中心の勉強だけでは、知識はびっくりするほど定着しないと痛感した瞬間でした。
私の場合は行政書士の勉強でしたが、これはどの資格にも当てはまる感覚だと思います。人は「思い出す作業」をして初めて記憶を定着させるといわれていて、過去問はまさにそのトレーニングになるからです。
テキストを一通り読み終えた段階、あるいは1科目分のインプットが終わった段階で、まず過去問に手を出してみてください。解けなくて当然なので、落ち込まなくて大丈夫です。
過去問を始めるおすすめのタイミング
では具体的に、どのタイミングで過去問を始めればいいのでしょうか。
私のおすすめは、勉強期間全体の半分を過ぎたあたりです。
私自身、勉強期間はトータルで約半年〜1年ほどでしたが、過去問を本格的に始めたのは試験5ヶ月前くらいでした。最初に解いたときの正答率はだいたい2割。「これはまずい」と一瞬血の気が引きましたが、今思えばこのタイミングで現実を知れて本当によかったと感じています。
逆に、最初の1ヶ月で過去問に手を出したときは、用語の意味すら分からなくて解説も理解できず、時間だけが過ぎていきました。早すぎてもダメ、遅すぎてもダメ、というバランスがあるわけです。
目安としては、こんな感じで考えるとわかりやすいと思います。
勉強期間が3ヶ月 → 1ヶ月半経過後から
勉強期間が6ヶ月 → 3ヶ月経過後から
勉強期間が1年 → 4〜6ヶ月経過後から
これは私が行政書士の勉強で実感した感覚ですが、宅建でも簿記でも、その他の資格でも応用できる目安だと思います。試験範囲をひと通り見渡せた段階で、過去問に進んでみてください。
おすすめの順番は「分野別→年度別」
過去問集には、大きく分けて2種類あります。分野別過去問と年度別過去問です。
- 分野別過去問:同じテーマの問題がまとまっている
- 年度別過去問:本試験の年度ごとに問題が並んでいる
私のおすすめは、分野別を3周してから、年度別に移行する順番です。
実際に私が試したところ、いきなり年度別から入ると、頭が問題ごとにバラバラに切り替わって混乱しました。1問目が民法、2問目が憲法、3問目がまた別の科目、という具合に頭の中が散らかってしまったのです。
そこで分野別に切り替えたところ、同じテーマの問題を連続で解くことで知識のつながりが見えてきました。「あ、これはさっきの問題と同じ論点だ」と気づける瞬間が増えたんです。
分野別である程度の正答率が出るようになってから、年度別に移って本番の時間配分や問題の切り替えに慣れる。この2段階に分けると、効率がぐっと上がりました。
これは科目が複数ある資格全般に使える順番だと思います。あなたが挑戦している試験にも、ぜひ取り入れてみてください。
過去問の「回し方」3つのコツ
ここからは、私が試行錯誤して見つけた過去問の回し方を3つ紹介します。
コツ1:周回ごとに目的を変える
過去問は1周して終わりではありません。私は最終的に分野別を5周、年度別を3周くらいしました。
ただし、周回ごとに目的を変えるのがポイントです。
- 1周目:解くというより「解説を読む教材」として使う
- 2周目:自力で解いてみて、正答率を測る
- 3周目以降:間違えた問題だけを潰していく
1周目から「正解しないと」と気負うと、解けないたびにメンタルがすり減ります。最初の1周は採点しなくていい、くらいの気持ちで取り組むのがおすすめです。
コツ2:間違いノートに集約する
2周目以降は、間違えた問題だけをノートにメモする習慣をつけました。問題文を全部書き写すのではなく、「どの論点でなぜ間違えたか」を1〜2行で書くだけです。
このノートが、試験前日に見返す最強のお守りになりました。自分が苦手な部分だけが凝縮されたノートは、市販の予想問題集よりよほど価値があります。
コツ3:スキマ時間にアプリで回す
机に向かえる時間が少ない社会人にとって、スキマ時間活用は生命線です。私は通勤電車の往復で、過去問アプリを使って1日40〜60問ほど解いていました。
紙の過去問は休日に、アプリは平日に、と使い分けるだけで勉強時間が体感1.5倍になりました。これは資格を問わず、忙しい人ほど効果が出る工夫だと思います。
過去問で失敗しやすい3つのパターン
最後に、私が実際にハマった、あるいは周りの独学仲間が陥っていた失敗パターンを共有します。
ひとつめは、正答率に一喜一憂してしまうことです。前述のとおり、私も最初は2割しか取れずに本気で凹みました。でも過去問は「できないところを見つけるための道具」です。最初の正答率は気にしなくて大丈夫です。
ふたつめは、年度別ばかり解いてしまうこと。年度別は本番形式で気持ちいいので、つい繰り返したくなります。でも同じ年度を何度も解くと、答えを覚えてしまって理解の確認になりません。分野別との併用が大事です。
みっつめは、丸暗記に走ってしまうこと。「この問題の答えはウ」と覚えてしまうと、本番で選択肢の順番や言い回しが変わった瞬間に崩れます。なぜその答えになるのかを毎回確認するクセをつけてください。
これら3つの失敗パターンは、行政書士に限らず、宅建・簿記・FP・社労士など、選択式試験のある資格すべてに共通するものだと感じています。心当たりがあれば、今日から軌道修正してみてください。
なお、各資格の試験範囲や最新の出題傾向は変わることがあるので、具体的な対策は公式情報や信頼できる教材で最新のものを確認することをおすすめします。
まとめ
今回お伝えした内容を、最後にもう一度整理します。
- 過去問はテキスト完璧を待たず、勉強期間の半分を過ぎたら始める
- おすすめの順番は「分野別を3周→年度別へ移行」
- 周回ごとに目的を変え、1周目は採点しないくらいの気持ちで進める
- 間違いノートに集約し、スキマ時間はアプリで回す
- 正答率への一喜一憂、年度別偏重、丸暗記は要注意
過去問は、独学者にとって最強の相棒です。私自身、過去問との付き合い方を変えたことで、合格までの道筋がはっきり見えるようになりました。
あなたが挑戦している資格でも、過去問はきっと力になってくれます。最初の正答率に落ち込まず、自分のペースで回していってくださいね。
